一人っ子だからカナ?
食事を済ませ、店を出る事に。
「あれ、お父さん達は帰らないの?」
「お母さん達は今夜ここに泊まるの。」
仲良いね〜。
「そっか、じゃあまたね。」
「ああ、また来年…かな?」
「うん、そうなっちゃうね。」
両親とアッケは挨拶を交わし、私たちは駐車場に向かう。
車に乗り、
「緊張した?」
と聞いてみる。
「そりゃな。」
ネクタイを緩め、エンジンをかけながらアッケは答えた。
「しっかし、お嬢さまだったとはねェ。」
「全然、普通の家だってば!」
「いや、大事に育てられたんだろうよ。
今は分かんなくてもさ。」
そうなのカナ…。
「なんかアッケは大事にされてなかったみたいじゃん…。」
「俺〜?全っ然だよ!ほったらかし。」
「…そう?みんな明るくて、暖かいおウチじゃん?」
「ガキん頃はねェ、妹がすぐ生まれたからな。
んで、ちょっと成長したら今度はノブがグレてひっちゃかめっちゃか。」
俺は目立たなかったよ、と笑った。
「ふぅん、そうだったんだ…。」
兄弟がいるって羨ましいと思ったけど、大変なのかも。
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