全然違う高さ 私たちは、ディズニーランドの側にあるラブホテルに入った。 「この辺めっちゃ多いな〜!」 「カップル、多いからじゃん?」 「需要と供給か。」 私はちょっと疲れたから、先にお風呂に入りベッドでゴロゴロしていた。 アッケはビールを飲みながらテレビを見ている。 「家にいるのと、変わんないね。」 「そりゃあな。」 彼はビールを、もう1本取り出す。 私はいつの間にかウトウトしてしまったらしい。 ギシっと、ベッドが揺らぎ目が覚めた。 「あ、悪ィ。」 アッケもシャワーを浴びたらしく、ベッドに腰掛け髪を拭いていた。 私は寝ぼけたまま、その背中を見ていた。 「…さっきね、嬉しかったの。」 「ん、何が?」 「抱っこしてくれた時。アッケと目の高さが一緒だったじゃん? 『いつも、この高さで物を見てるんだなぁ』って…。」 彼はふっと笑い、私に近付いて来た。 軽く私にキスした時、 「アレ、お前もしかして…。」 彼が異変に気付く。 そして大きな手で、私の額に触れる。 「熱あんだろ。」 [前へ][次へ] |