似てるケドね
待ち合わせ時間を大幅に過ぎた頃、陸深サンが来た。
彼は就職先のであろう、着物みたいな制服のまま。
また彼も、高校の制服の私を見て驚いていた。
「わぁ〜、板前さんだぁ!」
私には夢を叶えた彼が、カッコ良く見えた。
「つーか…、
なんでアンタがいるんだ!!?」
…やっぱ、冷たい。
「龍二さん、遅くなってすいません。」
「いいよ、忙しいんだね。逆に悪かったな。」
「いえ、今日はたまたま長引いちゃって。」
陸深サンは隣に座ると、私のカフェオレを一気に飲み干した。
「…それ、私の」「うわ。アンタこれ、ミルクティーじゃねーの!?」
「え、うん。たまにはカフェオレ。
いやだから、私の飲みかけ…。」
「なんだよ、ミルクティーのつもりだったのに!」
「え〜?なんで怒るのぉ!?」
「オレの胃は、ミルクティーでスタンバイしてたんだ!」
「勝手に全部飲んどいて、知らないよ!そんな事〜。」
聖菜ちゃんが、
「ヒトミちゃんて、すごいね。」
と、笑ってる。
「何が??」
「だって今までこんな宇夢くん、見た事なかったよ。」
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