感じる時間差
私が2年生を終える頃、アッケは仕事に復帰する事になった。
「淋しいな…。もう毎日会えないんだね。」
「俺よっぽどじゃなきゃ、毎日帰って来てたじゃねェかよ。」
「真夜中じゃん?」
「そうだけどサ〜。」
毎日リビングでまったり出来るのも、今日で最後…。
「あと、1年のガマンかぁ。」
「んだぁな。」
私はどうにかこうにか、ギリで進級出来る事になった。
「卒業したらなんかやりたい事とかねェの?
専学なり大学なり、行きたいんなら遠慮しねェで行けよ。」
「夢…叶えていい?」
「あァ、何?」
「ずっと言ってるじゃん?
お母さんになりたいの。」
やっぱそれか、と私にキスしてくれた。
「卒業したら、ソッコー子作りかァ。」
「なんか…、ヤな言い方〜。」
「なんでょ?」
「旅行はいいんか?行かなくて。」
「うん。子供が大きくなったら、みんなで行こ?」
「そんなん、何年先の話しだか〜。」
あと、1年…。
10代の私には結構、長い。
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