もう、何もいらない
私はそのまま背を向け、職員室を飛び出した。
廊下を走り抜け、昇降口まで急ぐ。
…が、途中、誰かにぶつかって相手もろとも転んだ。
「イテテ…。あ、高砂じゃないか。廊下は走るなよー。」
「あ!カナちゃん捕まえろ!!彼女!!」
「…へ?」
私は立ち上がろうとしたが、金泉先生の反応の方が早かった。
腕を掴まれ、逃げれない。
「え、何?分かんないけど、どうしたんだ?」
「離して!!」
私は龍二サンにしたみたいに、先生をひっぱたいた。
しかし、通用しなかった。
「お前、ひどい事するなー。」
と、ニカっと笑った。
「停学もんだぞ、先生に暴力なんて。」
そこへ息を切らせた関口先生が追いついて来た。
「高砂、いきなり退学するって言い出したんだよ。」
「え!?」
私は金泉先生に、進路相談室へ連れてかれた。
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