なりたがったり、なりたくなかったり
夜が明けるまで、龍二サンは私の相手をしてくれた。
気が付くと会話の途中で彼は眠っていたのだ。
時計を見ると、朝6時ちょっと過ぎ。
学校は振り替え休日だし、私はとりあえず外に出た。
面会時間は2時から。
なんとかひとりで頑張ろう。
あんまりお金を持ってなかった私は、ずぅ〜とマックにいた。
朝マックが終わる頃、誰かからメールが来た。
アッケから来る事はないので、結構どうでもいい感じで携帯を開く。
遥からだった。
『昨日、旦那さんの友達のイケメンが迎え来てなかった〜?
んで、夜電話したけど圏外だったし〜。』
確かこんな感じの内容。流し読みした。
今の私に気遣いなんか、誰にも出来ない。
修学旅行中にアッケがバイクで事故を起こし、それを知らせ、入院先の病院に連れてくために龍二サンが迎えに来た事。
だから、昨夜はずっと電源は切っていた事を返信した。
すぐ、遥から電話がかかって来た。
『今、どこにいるの!?
分かった、30分で行くから!!』
ひとりがいいのか誰かといたいのか、自分でも分からない。
[次へ]
無料HPエムペ!