激しい慟哭
「イヤ、離して!離してぇ!!」
「とにかく落ち着けってば、誰も会わせないなんて言ってないよ!
曙覧は今眠ってるだけだ、起きたら会える!!」
「イヤ、会わせて!お願い!!」
騒ぎの元へ、病院のスタッフが何人か駆け付けて来た。
「分かった、分かったから。
大丈夫だ。大丈夫!」
私の力じゃ彼は振り切れない。
無理に逃れようと体をよじった時、私の胸が彼の腕に痛いくらい押し付けられた。
一瞬、龍二サンが力を緩める。
私は彼の腕を抜け出し、思っきりひっぱたいた。
「私は信じないよ!!」
肩で大きく息をし、彼を睨みつけ、言った。
「大丈夫かどうかなんて、この目で見るまで信じない!!
だから会わせて!!!」
龍二サンは自分の頬を押さえながら、困惑の表情を浮かべている。
私の背後から、医師が声をかける。
「えぇ。面会は、いつでも構いませんよ。
…落ち着いていてさえ頂ければ。」
私は涙と汗で、酷い顔をしていたと思う。
でもね、こんな私を見て透明のビニールカーテン越しにアッケは、微笑んでくれたんだよ。。。
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