別の家みたい
私は家族の伝言板のホワイトボードにビニールに入った自分の腕時計が、テープで留められているのを見つけた。
『←ひとみタソの!触るな。(特に10歳未満)』
と、赤で書かれていて、笑ってしまった。
使紗サンかな、書いたの。
私は友梨恵サンにお礼を言い、帰ろうとした。
「今、お茶入れるけど…。」
「ううん。どうもありがとう。
でも、友梨恵サンは少しお昼寝した方がいいですよ。」
「アタシ?大丈夫だっての!ゆっくりしてきなよ。」
紅茶とお菓子を出してくれた時、洗濯機が終了する音が聞こえた。
「ゴメン、ちょっと干して来るね。」
もうとっくに午後になっている。
10人分の洗濯物って、どれだけの量なんだろ…。
お父さんや紫亘サンは当然仕事。
使紗サンも出かけるって言ってたし、邑希サンもいない。
以外と静か。
う〜、寒い寒い。と彼女は戻って来た。
「美紅ちゃん達は?」
「萌香寝かせてやりたいから、追い出した。友達ん家か公園にでもいんでしょ。」
「そっかぁ。」
私達はぬくぬくこたつに入りながら、まったりしゃべっていた。
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