[携帯モード] [URL送信]
嬉しくない
私は無言で玄関を開け、立ちすくしていた。


「ぉわ、なんだ!送ってもらったんか?」

ポッキーをくわえたアッケが、出迎えてくれた。

「うん…。」

「食う?美味いで、コレ。」

「いらない…。」

「なんで、お前がしょげてんだ。」




なんで、って…。


…。

お前『が』??




私は顔を上げた。

でも、言葉が出て来ない。




ほーかほーか、と、アッケは私の頭を撫でる。



「ケジメ、取らせてやれよ。
お前を困らせようとしたんじゃねェよ。」





「…知ってたの?」


「あぁ、そりゃな。」

「なのに、なんで行っていいって言ったの!?
私だったら絶対ヤだ!!」

「だって、お前が惚れてんのは俺じゃんよ。」

「…それは、そうだけど。」

「ま、オトナの余裕〜♪」

「全然、妬かないんだ…。」



「…こんぐらいならね。耐えれる。」

アッケは真剣な顔をして、

「それ以上は、無理。」


俺んだって、限界はあるょと、苦笑いした。









なんとも、言い表せない気持ち。


全然、嬉しくないんだな…。





アッケ以外の人に、好きって言われても。
[次の章へ]

[前へ]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!