入学式
「こんばんは〜!!」
私は元気良くコンビニに飛び込んで行った。
「あ、制服。」
龍二サンは何だか寝ぼけた声で、そう言った。
「そう!今日、入学式だったんだよ〜。」
私の声にバックルームから聖菜ちゃんが出て来た。
「きゃ〜、ヒトミちゃ〜ん!かっわい〜、超似合うよ☆」
エヘッと、私は笑った。
駐車場に車を入れていたアッケが、遅れて店に来た。
「うィ〜っす。」
その途端、聖菜ちゃんは大爆笑。
「タカさんがスーツ!しかも髪黒い〜!!短いし!」
「…そんな笑うなや。結構、凹むんだが。」
「入学式、一緒に行って来たんだ?」
聖菜ちゃんが、涙を拭きながら聞く。
「ん。で、なんか俺コイツの
兄貴に思われてったぽい!!」
「そりゃあそうでしょ。」
龍二サンがあくびをしながら言う。
「誰も、女子高生が結婚してるとは思わないよ。」
「ま、思ったよかすんなり学校は受け入れてくれたけどな。やっぱ私立だからかねぇ?」
「何にしても良かったじゃん。」
龍二サンは目を擦る。
「また仕事忙しくて、寝てないとか?」
と、私が聞く。
「違うよ。送別会だったから、宇夢の。」
[次へ]
無料HPエムペ!