[携帯モード] [URL送信]
訪問
初めて入ったヒナコの家。

外観からも分かるように、決して新しくはないアパート。

しかし室内は綺麗に片づいていた。

リビングにフェレットのくぅちゃんがいた。

「あはは、キミかぁ。ホントに長いなー。よろしくね。」

小屋に指を入れたら噛まれたし。

それを見て笑うヒナコ。
ヒドいなー…。



こっちだよ、と俺を部屋に案内する。

すごくドキドキする。女のコの部屋に、彼女の部屋に入るなんて初めてだ。



俺の予想に反して、ヒナコの部屋はシンプルだった。

机やたんすは黒。

シルバーのパイプベッドと、それとお揃いのラック。

ラックにはファッション雑誌や流行りのCDがたくさん並んでいた。

ベッドカバーは無地の赤で、部屋のポイントになっている。

ベッドの側にクリーニング屋のビニールがかかった制服。

「へー、綺麗な部屋だね。」

「一生懸命、掃除したんだも〜ン!」

「そっか。」

「あ、コレなんだ。ちっちゃいんだけど。」

「サンキュー!」

俺はテレビを抱え、部屋を出る。



その時、日に焼けた肌のサラサラの髪の子が奥の部屋から出て来た。

[前へ][次へ]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!