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昼休み。

あたしはお弁当を手にいそいそと、ふたつ隣の5組へ向かう。

「わーかーばー。」

教室の外から手を振ると、やはり若葉もいそいそとこちらへ来た。



「あたし今日購買行くから〜。キオ、先いつものトコ行ってなよ。」

「いいよ。一緒に行く。」

「そぉ?」

連れ立って購買に行く事に。



ウワサに違わず、昼休みの購買は戦場さながら。

「うわっ、厳しい!!」

ちっちゃい若葉は既にうんざりしており、平均的なあたしが頑張るしかないか…。

「若葉、パン何でもいいの!?」

「野菜系はイヤ〜!」

「だから若葉はちっちゃいんだよッ!」

えへっ、て、可愛く笑ってる場合じゃないし。



と、内心悪態ついてたら、

「コレ。いる?」

後ろから肩を叩かれた。



びっくりして振り向くと、口には戦利品のクリームパンを立ったままくわえてる…マリンちゃん。

「え、いいの?」

パンをくれた事より歩き食べな彼女に驚きつつ、あたしの手にカレーパンと焼そばパンが乗せられた。

「ん。取り過ぎた。」

確かに他にもたくさん右手に抱えている。

「320円ね。」

若葉に向かって、空いている左手を出す。

「あ。はい、お金。ありがとう、二階堂さん。」



ほっこりした優しい笑顔の小さい若葉。

すらりと長身で活発的なマリンちゃん。



両極端なふたりを、ぼんやり眺めていた。

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あきゅろす。
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