[携帯モード] [URL送信]

「膝から下だけ…、だった。」

思い出しても身の毛がよだつ。

「へ〜。」

姉はプリンを食べ終わり、ゴミを捨てながら軽く笑う。

「ま、気紛れっしょ。ユーレイさんの。気にする事ないって。」

「違う、違うよ!!あたし昨日、学校でも見たんだよ!?」






教室のドアの、すりガラスの部分。

「そこから…覗いてた。」

「そんなの、サボってた生徒じゃないの?」

尚も信じない、姉。

「違うの、下からじゃないの!」






ガラス部分の上から…逆さまに、だよ?






「だから清、真っ青だったの?昼休み…。」

唇を噛み締め、あたしは頷いた。

「アンタって霊感あったんだ。」

「ないよ、全然ない!初めてだよ!!」

「なっちゃんは見えます?見た事、あります?」

なっちゃん。これは姉、和(ナゴヤカ)の愛称。

「まっさか〜。」

名前の通り、確かにユーレイ相手にも笑ってそうなキャラだ。



「なんか被害とかない訳?首締められたりとかさ。」

「ないない!あったらあたし、死んでるよ!!」

「じゃーアンタ、別に迷惑かけられてないじゃん。『見る』だけなんだから。」

「お姉ちゃんは見た事ないからそんな風に言えるんだよ!!」

呑気なのも、大概にして欲しい。

[前へ]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!