木曜日
「…ゴメン、やっぱ無理。止めて。」
私は彼氏をはね除ける。
「何で?そんなに恐い?」
ここはどこかって言うと、ラブホテル。
「…うん、恐い。」
大げさに、怯えた眼差しを彼に向ける。
「そっか…。ま、俺は待ってるから。」
必ずそう言うだろうってのを、計算に入れたうえで。
恐くなんかねーし。
好きな人とならね、恐くない。
あるのは恐怖じゃなくて、嫌悪。
城戸はいつか、あの子とするのかな。
うん。するんだろうな。
付き合ってりゃ当然、みんなするだろう。
だから私、校内の男とは付き合いたくない。
別れた後とか、話しのネタにされそうじゃんか。
被害妄想?
そうかもね。
だからクラスメイトとなんか、絶対あり得ないし。
その事実が、私を理性的でいさせてくれる。
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