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「は‥ぁ?」
あたしは、ますます意味が分からなくなった。
「拾って?
俺をお前の犬にしてよ。」
綺麗な指が、あたしの腕を掴む。
「えっ?な、何!?」
「俺、行くトコないみたい。」
彼は反動をつけて立ち上がると、鍵のかかっていないあたしの部屋に入ってしまった。
「ちょっと待ってよッ!」
あたしは慌てて後を追い、部屋に入る。
彼は冷蔵庫を開けていた。
「イヤぁあーッ。プライバシーの侵害だよー!!」
何言ってんの?そんな呆れた顔を見せたあと、ヨーグルトを取出しスプーンを探している。
「あ、こっち。」
スプーンを受け取った彼は「‥お人好し。」そう言い、ふた口くらいでヨーグルトを平らげた。
「何もないな。」
彼は部屋のど真ん中に寝転び一言、感想。
「先週、越して来たばかりなんだ。」
「ふぅん‥。」
言い終わるが早いか、彼は眠っていた。
あたし家族以外の男の人の寝顔なんて、初めて。
それもこんなカッコ良い人。
あたしは頬杖をつきながら、眺めていた。
そして彼の事に思いを巡らせる。
‥てゆーか、
マジ、誰??
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