percetion
そして、深い深いため息。
「‥天然なのか無神経なのか、お前どっちだ?」
「勝手にあたしのお昼ご飯食べちゃった人に、何も言われたくないで〜す。」
大丈夫。この人、悪い人じゃない。
あたしの勘、意外と当たるんだよ。
「お腹、空いてるの?」
「まぁね。」
「‥ウチはダメだよ。あたし一人暮らしだもん。」
ちょっとその響きが嬉しくて、口元がゆるむ。
「何、ニヤけてんだ。期待してんなら応えてやるけど。」
「‥?何が?」
あたしは意味が分からなくて、聞き返す。
何でもねーよ、と、男は頭をかく。
「‥名前は?」
「かのん‥、夏音です。
あなたは?」
明るめのその髪を、かき上げる。
初めて彼の顔をまともに、見た。
ちょっ‥えぇ〜ッ!?
はぁ、何。カッコ良すぎじゃないですか〜ッ!!?
「俺の名前はお前が付けて。」
微笑みながら、彼はそう言った。
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