existence
「関係ない。」
あたしは真っ直ぐ彼の瞳を見つめ、言い切った。
「過去が何だろうと、今ここにいる真白さんがあたしの全てだよ。」
彼は驚愕の表情を隠さない。
「ここにいる真白さんの存在が、あたしの真実だよ。」
繰り返し、説く。
「他は何にも、必要ないの!
何にも‥、いらない‥ッ!!」
泣き崩れるあたしを、彼は黙って見ていた。
触れる事は‥しなかった。
それでももう、あたしは止まらない。
委ねるしかない。
賭けるしかない。
信じるしかない。
縋るしかない。
祈るしかない。
お願い、
あたしを、受け止めて‥。
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