expect
それから2日。
真白さんは姿を現さなかった。
もう本当に、会えないのかもしれない‥。
あたしは連日ひとり、部屋で泣いていた。
どうしてこんなに涙が溢れるの?
どうしてこんなに悲しいの?
どうしてこんなに苦しいの?
どうして‥どうして‥
帰って来ないのよ‥ッ!!
コンコン。
玄関のドアがノックされた気がした。
‥ノック?
インターフォン、ついてるけど。
コンコン。
空耳じゃない!
あたしは飛び起きて、玄関を勢いよく開ける。
‥ッ!!
「わっ!?」
あたしが抱き付いた相手は、驚いて仰け反った。
そんなのお構いなしで、強く腕に力を込める。
インターフォンを鳴らさなかったのは、深夜だから近隣に気を遣ってだろう。
それを無にするかのように、あたしは絶叫する。
「まぁ〜しぃ〜ろぉ〜さぁ〜〜んッ!!!!」
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