rehusal
‥死体がしゃべった!?
あ、じゃなくて!
生きてたんだ!?
かなり驚かされたが、あたしはゆっくり近付く。
「あ、あの‥大丈夫‥ですか?」
「‥構うな。」
俯いたままだが、その男はあたしを寄せ付けない。
そんなオーラ、全開。
「ハイ。」
あたしは素直に頷いて落とした傘を拾い、集合ポストのすぐ隣りの101号室へと帰った。
きっと、殺人犯とか銀行強盗とかなんだ。
怖い世の中だもんね。
‥顔も見られてるし、家も知られちゃいましたよね!?
玄関で立ち尽くしてたあたしは、手ぶらな事を思い出す。
あれ、コンビニの袋は?
またもらわないで帰って来ちゃったんだっけ?
ううん、今日はちゃんと持って帰って来た。
記憶を辿る。
ポストを見ようと、右手から左手に持ち換えて‥。
多分、傘と一緒に投げ出しちゃったのかな。
やれやれ。
お昼ご飯なのに。
あの人がまだいるかどうかも気になるし、あたしはもう一度外に出た。
そこであたしは目にしたものに
「ッあぁ〜あっ!!」
遠慮なく叫んだ。
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