空っぽ。。。
目が、覚めた。
アッケが、側にいた。
私は震える唇で、
「仕事は…?」
と聞いた。
「休んだ。」
と、一言。
私のこの震えは、寒さによるものだと気付く。
ちょうど看護士さんが来たので
「寒い…。」
と伝えた。
彼女は驚いた顔をして、
「もう、覚めたの。
あなた体質的に麻酔ききにくいのかもね。」
ガウンと毛布を持って来てくれた。
「麻酔切れる時って、仕方ないのよ。しばらく我慢して下さいね。」
辺りが暗くなる頃、退院を許可された。
「行こう。」
アッケが私に声をかける。
「私…。」
「ん?」
「歩いて、いいの…?」
2ヶ月以上に渡る安静生活を強いられていた私は、最低限の行動でしか歩いていなかった。
「…いいんだよ。」
彼の声は震えていたように、聞こえた。
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