shortstory snow white/ジャスギリジャス 「……呑気なものですね」 壊滅しつつある要塞に一人、眠りこけているアラクノフォビア幹部。 自分には聞こえないが、いびきまでかいているに違いない。 この騒ぎでも起きなかったのは、薬でも盛られたのだろう。 酒瓶とコップの数を見れば、何があったか知るのは容易だ。 「ほら、起きてギリコさん」 肩を揺さぶっても、少し顔をしかめるだけ。 何だか、訳もなくイライラした。 ぐっと顔を近づける。 「起きないと…………しますよ?」 「……あ?」 ぱちっと彼の眼が開いた。 密着状態で、しばしの睨み合い。 「っ、お前……」 ああ、動揺している。 「おとなしく寝ていてくれて、助かりました」 にっこり笑って、顔を離した。 (白雪姫、なんて傑作なシナリオでしょう) fin. ――――― 15巻、もしギリコがそのまま寝てたら ……ジャスティンのキャラがぁぁぁ; [*←] [戻る] |