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だって女の子だもの


ラル+ルーチェ




お買い物に付き合ってくれないかしら、とルーチェに頼まれた。
たまには息抜きしましょ、と半ば無理矢理引きずられるように連れられたのがショッピング街。普段ラルには無縁な場所だった。
少し、というか物凄く、息がしづらい。

「…ルーチェ」
「なあに、ラル」
「帰っていいか」
「駄目よ、私、ワンピースが欲しいんだもの」
「いやだから、俺だけ」
「一人なんて寂しいじゃない」

どうやら何を言っても帰してはくれないらしい。

「ラルもお洋服を買いましょう。あなたスタイルいいから、なんだって着れるわよ」
「いや俺は」
「あ、あれ可愛い」

そして話を聞いてくれないらしい。
ルーチェに振り回されながら、しかしラルは溜め息をつかなかった。
万更でもないのかもしれない。
こんな、

「女の子ですものね」

ルーチェの言葉に一瞬固まった。

「…は?」
「だから、女の子ですもの。あ、ほらあれ、ラルに似合うわ、きっと」

ぱたぱたと駆けていくルーチェを目で追う。妊娠中じゃなかったのか、なんて言葉は飲み込まれた。
まるで、心を読まれたような言葉に。

でもやはり万更でもないな、と思いながら、ラルは彼女の元へ向かった。









(デートに来て行ったらどうかしら。)(デートって何だ、誰のだ!)











マモはどっちなのかという問題点。








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