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ある日の午前中

リボ風(?)




撃って、と頼まれたから銃を向けた。向けた方向には、一人の男。細長い布で目隠しをして、両手に諸刃の剣を携えている。いつもはやんわりと笑みを浮かべている口元も、今はさすがに引き締まっていた。
左斜め前方にはコロネロが同じようにして立っている。少し眉を寄せているのは、あまり小銃を使い慣れていないせいだろう。
目の前の男から緊張が伝わってくる。だがその緊張でさえも、彼は楽しんでいるようだった。

コロネロに合図を送る。
その直後、乾いた銃声が轟いた。



カラン、と最後の銃弾をはたき落として、彼は息を吐いた。剣を静かに置くと、目隠しを外しいつものように柔らかい笑みを浮かべる。

「気は済んだかコラ」
「ああ、満足だよ」

コロネロはそれを聞いて小さく息をつき、銃をリボーンに投げて寄越すと部屋を出て行った。

「コロネロには悪いことをしたかな?」
「あいつだって小銃を扱えないわけじゃねーんだ、気にすることはねえだろ」
「君がそう言うなら」

再び剣を手に取った風は近付いてきたリボーンに笑い掛ける。

「それで、私は何をすればいいんだい?」

これに付き合う代わりに、俺にも付き合え、と言った一時間前を思い出す。
そういえばそう言ったが、何を付き合わせるかは考えていなかった。

「あー…考えてねーな…」
「何、何も考えてなかったのに付き合えって言ったの、君は」
「まあそうだな」

そう言い切ってやると、「開き直って…」と風は小さく溜め息をつき、そしてすぐに何かを思いついたように顔を上げた。

「じゃあ昼食を作ってあげよう。中華でいいかい?」

さも名案そうに言われたそれを受けて、リボーンは「あんまり辛くするなよ」とだけ言った。













リボーンが辛いもの苦手だといいなとかいう話。










あきゅろす。
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