Novel
★03*06【保健室にて】
内容の無いあほえろが書きたくて……(謝罪)
「あ〜……水嶋ってほんとむかつく……」
中庭でいつものメンバーと食事をとる哉太だったが、今日は普段よりご機嫌斜めのようで、錫也の卵焼きを頬張りながらぼそりと愚痴をこぼした。
「特に怒られてたわけでもないじゃないか。何かあったのか?」
「あぁ、錫也はあの時いなかったんだもんね」
羊がガツガツと手をつけている唐揚げを守りつつ、錫也が応じる。今日の唐揚げは生姜が効いており、いつも以上にくせになってしまったのか羊は箸を伸ばし続けるが、錫也の完璧な守備の前には破れ、諦めてアスパラガスに箸をつける。
「水嶋、また月子にちょっかい出しててさ!でも、僕が怒ろうとしたら哉太が先に手出してた」
「出してねえよ。寸前で止めた」
「月子が止めてなかったら確実に殴ってたでしょ」
「それはまぁ……」
学園に一人だけの女子生徒が珍しいから、という理由ではないだろう。郁のナンパ癖には幼馴染一同参っているところであるが、母親的ポジションにいる錫也としては止めなければならない。
「いくらなんでも、先生を殴ったら休学だぞ哉太」
「つっても、ガクセーじゃねえか」
「学生でも先生は先生。それに、月子だってもう子供じゃないんだ。俺達が過保護になる必要もないだろう」
錫也の持つ割り箸が力により軋んだ事に、羊は敢えて口を閉じた。
明くる日。登校早々に目眩に襲われた哉太は、1限目の授業の途中に保健室へと向かった。小テストがあったのでラッキーと思う反面、長期休暇にまた錫也や月子に付き添ってもらっての居残り授業になっては困るという気持ちも出てくる。しかし今は、何も気にせず横になってゆっくりと休みたい……保健室まで送ってくれた同級生に感謝の言葉を述べて、哉太はドアに手を伸ばした。琥太郎がいると思ったが中には誰もおらず、哉太はカーテンを閉めてベッドへと横たわった。
「あー……」
天井がぐらぐらと揺れ、身体の重みもわからない。目を開けていると余計に具合が悪くなりそうなので、哉太は目を閉じ布団をかぶった。なんでこんな時に限って保健医がいねえんだよと心の中で不平を漏らしつつ、眠ってしまえば楽になるだろうとぎゅう、と目を瞑る。体調や勉強の事は考えないように、リラックスできるよう昨日の夜空を思い描いた。
……10分程経っただろうか。力を入れずとも目を閉じられるようになり、幾分楽になった哉太であったが、彼の耳にドアを開ける音が入ってきた。突然の物音にびくっと肩を上げ、気配を探る。耳を澄ませていると、伸びをしたり欠伸をしたりと、緩んだ音が鼓膜を揺らす。
「……?」
誰かサボりにやってきたのか?と哉太が思っていると、欠伸の主は隣のベッドにもぞもぞともぐりこみ、だるそうにカーテンを閉め布団をかぶった。まるで自分が保健室のヌシであるかのような態度に、哉太は琥太郎が保健室にきて堂々と寝始めたのかと思い目を開ける。顔を隣に向けカーテンを見つめるが、微かに揺れたあとは静かに空間を遮る役目に戻り、奥の気配を感じる事はできない。もぞもぞと身体を起こし、にゅっとカーテンの隙間から顔を出す。しかし琥太郎の白衣もスリッパも見当たらず、誰がやってきたのか全くわからなかった。横になった事で少し楽になった哉太は、上履きをテキトーに履き隣のベッドを覗いてみることにした。もし琥太郎だったのであれば、保健室に休みに来ていることを伝えねば……。
「センセー……?」
ぱかぱかと踵と床の間で鳴る上履きを器用に履きこなし、哉太は隣のベッドへと向かう。そーっとカーテンの端に手を伸ばし横に動かすと……そこには琥太郎ではなく、最近やってきた青色が見えた。
「げっ……」
確かにセンセーだけども……と哉太はげんなりとなる。そこに横になっていたのは郁であり、朝っぱらから堂々とサボりを決めていたようであった。哉太がいた事に気づかない程眠かったのか、閉まっていたカーテンに目も呉れずこのベッドに向かい眠り込んだ郁。それは生徒に見せるにはあまりにも無防備な姿であった。
「……へー」
眼鏡取ると意外と可愛い顔してんじゃん、と哉太はしげしげと眺める。そこにあるのは、幼馴染を口説いて楽しむ意地悪な顔ではなく、年相応というか、態度よりも少し幼く見える郁の寝顔だった。
「やっぱガクセー……だな」
そうっと近寄り、枕元の眼鏡を割らないよう気をつけながら布団をめくる。いつもの服。いつもの洒落たタイ。高校生の自分からしても、若者風の、洒落た雰囲気を感じる。しかしそんな郁が、自分の大切な幼馴染を誘惑するのは、高校生としての若さ故か幼馴染としてか、許せなかった。
静かに上下する腹。起きようともしない相手に、哉太は次第にむらむらと自分の中に慣れない感覚が生まれるのを感じた。
おもむろに郁のベルトに手を伸ばし、カチャリと金具を外してみる。
これは仕返しだ……俺の幼馴染に手を出そうとした事を後悔させてやる、と心の中で唱え、郁のジッパーを下ろし、手触りのいいボクサーパンツの割れ目に手を突っ込む。漫画や小説だったら、相手は眠り続け自分が好き勝手にできたであろうが、残念ながらここは現実であり、そんなことをされた郁は当然目を覚ました。
「…何!?ちょっ、七海君!?」
郁ががばりと身を起こそうとするが、喧嘩慣れしているためか反射神経の良い哉太は、郁の肩を押して再びベッドへと押し付けた。といっても、内心は焦っていた。自分の行動の意味が理解できなかったのだ。寝ている相手への興味本位とは言え手を出してしまうなど……。だがもうそんなことを言っている暇はない。相手は気づいてしまったし、なにより自分の関心が強く郁へと向いてしまったのだ。
「水嶋…先生。ちょっと俺に付き合えよ……」
隙間に滑り込ませた手をゆるゆると動かす。
「っはぁ!?ちょっと七海くん……!!ふざけるのも大概に……!!っぁ…ッ」
「いいから…」
「何もよくないって、ん、……!!」
ぴくりと小さく反応を見せる。今更止めることも出来ず、哉太は自分を刺激する時のように意識して郁の陰茎をしごいた。突然のことに、加えて男にされていることに拒否反応すら出そうだった郁だが、相手がなまじ綺麗だからか精神の一部が受け入れてしまいひくりと脳がしびれる。呼応するように自身が反応を示し、望んでもいないのに腰が痺れてしまう。
「ちょっと……!!嫌だよ、七海君……!!!」
「へぇ……女にしか興味ないと思ってたけど、男相手でも反応すんだ……。変態かよ、センセー」
「寝起きで感覚が…、ぁっ、変な、だ、けぇ……!!」
下着から陰茎を取り出し、哉太のペースで扱きあげてしまえば、後はなすがままだった。肩を押さえつけられ、片方の手で扱かれながらびくびくと体を震わせるしかない。細い身体のどこから力が出るのか、哉太は郁の身体を強く押し付け、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てるソコをいじり倒した。
「ああぁぁぁっ、ん、ぁ……やめ…!ね、ぇ…だれか…来ちゃう……!!!」
「はっ、いいじゃねえか、どうせならアイツに見てもらうか……?」
「夜久ちゃんは駄目…ぇ、あ、あぁ……!!」
「最近水嶋の愚痴言わないね〜哉太」
羊の今日の目当ては、青菜と唐辛子の油炒めらしく、ご飯との相性の良さに先日のことなど忘れているようだったが、哉太の微妙な顔を見て思い出したらしく郁の話題を振る。哉太は哉太でやはり卵焼きが気になるようだが、話題を振られ曖昧に応える。
「まあな……」
「まぁなって何さ。しかも最近顔がツヤツヤしてない……?」
「してねえよ!!いいから黙って飯食ってろ!!」
復帰一番の文章なんでこんなもんで許してください。
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