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Warmth.


傍に居る事が当たり前。離れていたく無い


「……千?寝てる…よな、やっぱ」


時計の針が深夜一時半を指す頃、眠れ無くて千聖の部屋へと続く道を抜けて千聖の部屋までやって来た
時間が時間だからか千聖は勿論眠っていて、天十郎は只その寝顔を見つめていた

小さい頃からずっと一緒で、何をする時も一緒
学園でだって、ずっと一緒

只、寝る時は別。そう考えたら何だか寂しくなって自然と足が千聖の部屋へと向かっていた
何もする訳でも無く寝顔を見つめていたが不意に触れたくなって千聖の眠るベッドの中へと潜り込む


「あったけぇ…」


千聖の温もりを感じるベッドの中。それだけで幸せを感じられたが、欲が出るのが人間
布団を捲り上へ乗り上がれば目を閉じ、顔を近付けてそっと唇を重ねる


――…ちゅ


何度も触れてきた唇。やっぱり柔らかいな、と再度認識しその唇の感触を楽しむ様に何度も何度も啄む


「……ん、っ」


時折千聖が身じろぐもまだ起きる気配は無い。調子に乗った天十郎はパジャマの裾から手を忍ばせ胸元を掌でまさぐり、胸元をまさぐっていた掌が突起に触れ存在を確認すれば指先で転がす様に弄り始める


「…ぁ、ッン…」


突起を弄れば小さく洩れる甘い声。意識は無い筈なのに聞こえる千聖の声に興奮を煽られ、更に手を下着の中へと忍ばせてまだ萎えている自身を握り込む
やわやわと緩急を付けて扱き上げていけば芯を持ち、硬く立ち上がるそれに更に興奮した天十郎が既に熱を持っている自身を取り出し千聖の精器と合わせて一緒に扱く


「っ、はぁ…千ッ…」

「…ぁ、っは……ッ?て、ん…?」

「せ、千っ!?」


ヤバい、起きた

欲望のままに触れていた為何時千聖が起きてしまうか、なんて考えていなかった
まだ寝ぼけ顔の千聖だが、焦る天十郎を不信に思いの顔から視線を下に下げていけば途端真っ赤に染まる顔
天十郎の焦る意味を理解すると同時に羞恥と怒りが込み上げてきた


「こっ、この…馬鹿天っ!人の寝込みを襲うか?普通!」

「し、仕方ねぇだろ!こう、ムラムラっとしちまって…」


怒る千聖を宥め様と考えるも口からはそんな言葉は出ず、この熱を持った自身を何とかしたくて文句を言う千聖の唇を塞いだ


「ん、ン…ッ…」

「…っは、千…あのさ、我慢出来そうにねぇんだ。だから…」





―――――





「…っあ、ァ…はぁ、ァ、ッン!」

「は、っ…千、ッ…」


その後何とか千聖を説得して謝り続ければ漸く許しを貰い、天十郎は欲望のままに千聖の身体を揺さ振る
程よく締まり自身に絡みつく様にヒクつく中の具合に余り余裕が無い
額に汗を滲ませ互いに荒い呼吸を繰り返しながら絶頂へ向かうようぐちゅ、ぐちゅっと濡れた音を響かせ前立腺を強く押し上げる様に腰を打ち付け先走りでドロドロと汚れる千聖の精器を同時に扱き上げる


「っひ、あ…アァッ!天、っ…てん…ッ!」


途端上がる千聖の声。普段とはトーンの違う声にどうしようも無く興奮を煽られる

更に中が締まった事により限界が近いと察する。天十郎も同じく限界が近い


「っ、は…千、一緒に…な?」


ちゅ、と額に口付けを落とし両腕で腰を支えれば一層律動を早めて亀頭でグリグリと前立腺をしつこく押し上げ、千聖の脚が震え絶頂間近なのを感じ取れば一度ギリギリまで引き抜きズン、と最奥まで突き立てれば限界だった千聖の身体が跳ね上がる


「あ、アッ、っああぁアー…ッ!」


張り詰めていた自身からびゅくびゅくっ、と白濁が吐き出され達した。吐き出され飛び散る白濁は天十郎の腹や千聖の腹や胸元へ目掛けて散り互いの身体を汚す


「っく、ァ…千…っ!」

「はァ…ッ、っ…」


千聖が達すると同時に強く締まる中の具合に天十郎も堪える事無く同時にドプリと白濁を中へと注ぎ込む。奥深くで感じる白濁の熱さに何処か心地良さを感じ小さく身体を身震させ、浮かせていた身体を深くベッドへと沈めた
全て吐き出し終え、ゆっくりと自身を引き抜いて千聖の上に倒れ込み、そのまま自分よりも大きな身体を抱き締める


「へへっ、千…好きだぜ」

「……全く、っ…いきなり、どうした…」

「んぁ?何となく、言いたくなったんだ」


行為後特有の気怠さに襲われ、汗や白濁で汚れる身体を気にする事無くそのままの状態で抱き合っていた

傍に居たい。一時も離れて居たくは無い
その思いが募って此処に来た。だから、今日はもう離れ無い


「千ー…俺様今日はこのまま寝る。千の傍に居るんだ…離れたりしねぇ」

「…ふざけるな、自分の部屋に戻れ。狭い…」

「いーやーだ。千と一緒に居てぇんだ」


ギュウッと抱き締める腕に力が篭る。絶対に離したりはしない、そう語る様に。そして自分よりも広い千聖の胸元へ頭を擦り付けた


「……仕方ないな」


甘える様に擦り寄る天十郎にこれ以上何かを言うのも面倒だと思い、諦めた様に溜息をつきながらそっと頭を撫でてやる。撫でられる手の優しさに天十郎の表情は自然と和らぎ、胸元へ一つ口付けを送った

ふと天十郎の頭を撫でたまま部屋にある時計を見ればもう三時近く。文句を言う前にそろそろ寝た方が良さそうだ


「天、もうこのままでいい…だから寝るぞ。寝ないと寝坊決定だ」

「んー…、んじゃこのまま一緒な。おやすみ、千」

「ああ、おやすみ」


ちゅ、と小さくリップ音を立てて鼻先に口付け、お互いに抱き合ったまま目を閉じた






―――――

夜這い天十郎。千に甘える天が書きたかったんです…が、甘えさせ足りない。失敗した…






あきゅろす。
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