[携帯モード] [URL送信]
そんな二人。





普通なら。

久しぶりに会った恋人同士は言葉を交わして、デートをして、キスをして…そういう事をすると思う。

だけど、俺達はそうじゃ無かった。


「っん、あ…ぁっ!せんっ…ッ」

「は…ッ、ナナ…」


静かな空間に響く互いの荒くなった息遣いと卑猥な濡れた音。

久しぶりに日本に戻り、二人が互いに顔を見合わせた瞬間『久しぶり』の言葉も何も交わす事無く無言で清春に腕を掴まれ、向かった先はラブホテルだった。
瞬は瞬で嫌がるそぶりも何も見せずただ清春に着いて行った。

そして、今に至る。


「っ、は…久々だから…ッ、キツ…」


随分と身体を繋げて居なかったせいか瞬の中は固く閉ざされていて清春の精器をギュウギュウと締め付けてくる。
流石に強過ぎる締め付けに思うようには動けず、少しでも緩めさせようと先走りの流れる瞬の精器へと手を伸ばした。
緩く握ってそのまま上下に扱いてやれば細い瞬の腰が跳ねた。


「ぅあっ、は…あ、アッ!」


性感帯である精器に触れられ、快楽が身体を巡り高く嬌声を上げると同時に締め付けていた中が緩む。
その隙を見て瞬の足を広げベッドへと押し付け、グッと腰を突き付け奥を突く。


「ひぁ、あ、ああぁっ」


奥への刺激に先程よりも強い快楽の波が押し寄せて瞬の身体が大きく跳ね上がる。
そんな瞬の姿を見て口元を歪ませながら容赦無く清春は腰を打ち付けて快楽を貪っていく。


「あっ、はぁ…ア、ひぁあっ」


余りにも強過ぎる快楽に自然と目に涙が浮かび、赤い髪を揺らして悶え、無意識に逃げるように腰を引く姿。

その全てに煽られる。


「っ、はァ…」


呼吸を乱しながら乾いた唇をペロリと一舐めし、足を抑えつけていた手を離して腰に添え、しっかりと掴めば容赦無く前立腺を攻め立てていく。


「っひ…!?っあ、や、やめ…っあ、あぁアッ!」


久しぶりの行為だというのに容赦無く前立腺を攻められ、瞬の身体は既に限界が近かった。
嬌声を上げる口は閉じる事を忘れ、だらし無く開いたまま口端からは唾液が流れている。


「は…ァ、もうイく…ってかァ…?」

「アッ、っあぅ――…ッ!」


精器を深く沈めググッと前立腺を押し上げながら流れる唾液を舐め取り、瞬の顔を覗き込めば快楽で表情を溶けさせていた。
喉元を引き攣らせ、声にならない声を上げながら言葉では無く頷いて答える。
そんな瞬を見て更に律動を早め、精器を握ったままの手を動かしながら快楽を与えて絶頂を促す。

実際、清春も余裕が無かった。


「そうかァ…んじゃ、イけ…ヨ、ッ」


一層グッ、と前立腺を押し上げてやれば限界を迎えていた瞬の身体が跳ね上がり、絶頂を迎える。


「っあ、ア――…ッ!!」


声にならない引き攣った声を上げ、張り詰めていた精器を脈打たせて清春の手の中に濃度の濃い、大量の白濁を吐き出す。


「ッ、ク…!」


瞬が達した時の強い締め付けに清春も限界を迎え、微かに表情を歪ませながら中から引き抜く事無く瞬の中へと大量の白濁を注ぎ込んだ。


「うぁ…っ、あ……」

「はぁッ…」


中に吐き出された白濁の熱さに小さく身震いするも射精後特有の気怠さに襲われて身体をベッドへと沈める。それと同時に清春が上に倒れてきた。

はっきり言って重い。

それと中に出された文句を言ってやろうと思ったが久しぶりの行為だったせいか疲労が酷く、眠気に襲われる。
心地好い気怠さと清春の体温を感じながら瞬はゆっくりと意識を手放した。


「……ナナ?」


身体を重ねていると静かな寝息が聞こえ始め、不思議に思い顔を上げれば眠る姿が視界に飛び込んで来た。


「ンだよ…寝てんじゃねーゾ。このバカナナァ」


思わず文句を漏らしてしまうも、清春の表情は穏やかだった。

久しぶりに会っても何も変わっていない事に安堵を覚えながらそっと瞬の身体を抱き、同じく気怠さと暖かな体温に身を委ねて清春も眠りについた。

言葉は要らない、この温もりが全てを語るから。

普通とは少しズレているかもしれないが、それが俺達『らしい』。





―――――





10000Hitアンケ二位のキヨナナでした。どんな内容がいいのかわからなくて…ただヤッてるだけの内容になりました←
久々のキヨナナ、久々の裏…どうしたらいいのかわからなくて苦戦した…;


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!