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フラフラになって辿り着いた先は1つの錆びた鉄塔。ガチャリとドアを開けるとそこは埃臭くて、内側から鍵をかけた。キョロキョロと周りを見渡しても誰かがいる気配なんかない。…これなら禁止エリアになるまでここにいれば、あいつに会う前に死ななくてすむ。

…お願い、もう。あたしはもう誰も殺したくないの、もう嫌だ嫌なの。

民家からちょっと借りたジャムに支給されたパンにつけて、少しづつ食べていった。美味しいとか全く感じられない、首輪のせいか喉が気持ち悪い

あたし達、まだ中学生なんだよ?なのに、どうしてこんなことしなくちゃいけないんだろう、ねえ会いたい会いたいよ…

そのとき、上の方からバンと聞こえて誰かが階段を降りて来る音がした。バクバクなる心臓、壁に隠れて銃を握った。

コツコツと響いていた足跡が、近付いてきたと同時にあたしは飛び出した。死ぬわけにはいかないんだ、絶対


「っ、!」
「…………え」


バチッと合った目。構えていた銃がふらりと下に向いた、あたしは…あたしには無理だ、この人は撃てない殺せない。だって、この人は…


「…名前」
「ひ、ろみ、つ」


あたしが会いたいと望んでた人。やっと会えた、







数時間前に見たのに
何年も見てない感じだった




 



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