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ペース狂います




1週間という期間のついた謎の少年との同棲生活が始まります、

なんて穏やかな語りはいらねーよ!とりあえずご飯を作るとよほどお腹がすいていたのか、パクパク食べていた。後片付けは北山くんがやってくれるらしく、あたしはちょっと楽をできたり…。その間にお風呂に入ろうと、バスタオルとか用意してお風呂場に向かった。

お風呂の中でもムンムン考えていたら、いつの間にやら長風呂をしてしまい、すこしのぼせながらも出て行くと北山くんが水をくれた。ん?と考えていると、どうやら長風呂に心配した北山くんが水分補給のために用意してくれていたらしい。感激していると洗濯物まで取り込んでくれていたらしく、畳まれた洗濯物がちょこんと置いてあった。…洗濯物、洗濯物っていったら北山くん服とかどうするんだろう、


「北山くん、服とかあるの?」
「やだな名前さん、ダンボールに入ってたじゃないですか」


ああ、そうか北山くんがさっきから持っていた北山くんが入っていたダンボールよりはずいぶん小さいダンボールの中に服は入っているのか。隅に置かせて下さいと礼儀正しい北山くんに感心しながら、ゴクリと水を飲んだ。しかし、なんだ『名前さん』と言うのは随分こそばゆい。北山くんはお客さん用の布団で寝てもらおうとお客さん用の布団と自分の布団を出して敷くと、気付いた北山くんが手伝ってくれた。…悪い子じゃないんだよな─、多分。かと言って良い子だと判断するにはまだ早い。もぞもぞと敷いた布団に潜り込むと、北山くんはプチンとテレビの電源を消した (つけっぱなしだったのか) うとうとし始めた頭でそう考えていたら、北山くんの声が響いた


「名前さん電気消しますね」
「…はーい」
「おやすみなさい」
「……おやすみ」

ペース狂います
(おやすみ、なんて久しぶりだよ)


 



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