頬のキズアト(安仁屋) 「いって─よ!馬鹿!」 「はぁ!?じゃあ怪我すんな」 消毒液をひたひたコットンにつけて、さっき出来た頬にある傷にソレを押し付けてくる。いて─よ、まじで 言葉遣いは乱暴だし、ガサツだし…女らしい要素はないというか。いや、岡田達の前じゃ女らしいなコイツは 「だいたい、喧嘩するからでしょ。馬鹿仁屋」 「安仁屋だ、安仁屋!」 ポケットから煙草を取り出し吸おうとしたら、名前に『未成年が吸うんじゃないわよ』と引ったくられた。っていうか、若菜が吸っててもなにも言わねーくせによぉ、…コイツは岡田が好きなのか若菜が好きなのか…全く分からない。 「なぁ、名前」 「なによ」 「お前岡田が好きなのか?」 「────は?」 「え、いや…」 一瞬悲しそうな顔をした名前を見てびっくりした。あれ、じゃあ若菜か?いや、あの顔はそんな簡単な問題じゃないか 「…安仁屋はさ、」 「あ─?」 「鈍感だよね」 「どこがだよ」 「そういうとこ」 ビシ、と眉間をデコピンをされた。なんっつ─か、意外とコイツって綺麗な顔してんだよな。なんか悔しくなって腕を取りキスしようとしたら思いっ切り頬をひっぱたかれた 頬のキズアト (あにすんだテメー!) (それはこっちのセリフでしょ!色魔!) (ば、………色魔ってなんだ?) (………) t.dedicate様 |