変態に効く薬をください(江夏) 金髪に黒が入り混じった髪の毛をまじまじと見つめながら、彼の名前を何回も呼んだ 「え─な─つ─」 「あ?」 彼の返事を無視して何回も何回も彼の名前を呼んでいると、江夏はもう限界が来たらしい (意外にもったな) チッと舌打ちが聞こえたけれど、それ以外はなにもない。叩くわけでもなければ蹴るわけでもない。それはきっと彼女であるあたしの特権だ 「えなちゅ」 「…犯すぞテメェ!」 ふざけて『えなちゅ』と呼ぶと彼の沸点に達したのか、すぐに組み敷かれてしまった。あの─、ここ部室なんですけど 江夏を見ればニヤニヤニヤニヤ…キモイよそれ 「ここ部室なんですけど」 「お前に拒否権なんざねえんだよ」 …あれ微妙に会話が成り立ってないかな。反論しようとすれば、それを許さないと言うように江夏に耳たぶを甘噛みされた 「名前、」 「なに、よ」 「まじでヤろうぜ」 変態に効く薬をください (い、や、ちょっと変態がいる!変態!) (あ、おいこら名前!) t.名無し猫のアトリエ様 |