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はちみつよりも甘く(玉森)


「先輩、」
「玉ちゃん」


ボールを投げてゴールに入ったことを確認し、小さくガッツポーズをしたあと可愛い後輩の玉ちゃんがいた。玉ちゃんも結構練習熱心なんだよね、こうやってテスト期間中でもクラブに来るし
女子と男子とは違えども、普通に仲が良いのがバスケ部だ。たまに女子と男子で練習試合もするし


「ボール使って良いですか?」
「うん…玉ちゃん、1on1しよっか」
「…良いですけど、先輩弱いじゃないですか」
「なにを─!これでもキャプテン…」
「はいはい、やりますよ」


バンバンとボールをつきながらニヤリとした玉ちゃん。ううわ、完全馬鹿にしてんなコイツ


「負けた方は勝った方の言うこと聞くってのはどうですか?」
「良いよ、竜田揚げ買わせてやる!」
「…もうちょっと色気はないんすか?」
「うるさいっ」


最初の内はついていけたスピードにも、最後はついていけなくなって結局あたしは負けた。『ね?』と笑いながらも汗が垂れる髪の毛がイヤにいやらしかった。──っもう、玉ちゃん腹黒いでしょ


「先輩」
「はいはい、なに買えば良いの?」
「いや、買うとかじゃなくて…」
「?」
「俺と付き合いません?」
はちみつよりも甘く
(っへ?)
(だから付き合いましょ)
(─────っ)



t.dedicate様




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