悪魔の兄さま 11 「全員、俺が呼んだんだよクソ共」 笑顔を消し、無表情で言葉を放つ。場にいた他の奴が皆、固まった。 当然だろう。 今までクソ以下野郎には常に笑顔かつ敬語、親衛隊連中には怯えたふりをしていたのだから。 奴らには、いきなり俺が暴言を吐く意味が分からないに違いない。 「ど、どうしたんだよ、松香?いきなり……」 「いきなりでもなんでもねぇんだよ、格下。ってか、テメェ先輩には敬語使え」 ギロリと睨むと、あっと言う間に相手の眼に怯えが浮かぶ。ついでに膝も軽く震えていた。男のくせにみっともないな。 「ちょ、ちょっと!!吉下様にそんな口聞いて」 言葉の途中で同じように睨む。 摩訶不思議マジック。うるさかった口がすぐ閉じました〜、わーパチパチ。目つき悪いってこういう時に便利だね。 ←→ [戻る] |