チャーリーと愉快な仲間たち
コックさんに怒られた後、みんなで食事を口の中に流し込み、すみやかに食堂から退散した。あたしはお詫びのつもりで後片付けを手伝ったらご褒美にプリンをもらった!しかもそれがまたおいしくって、ヤバかったので、これからも後片付けを手伝うとコックさんと約束をした。
(それにしても、この船でっかいなー)
片づけも終わり、なにもやることがないあたしは、つまりヒマだったので、これから住むことになるこの船を一通り探検しようと思い、とりあえず船の端っこにつくまでずっと歩いていた。けど…まだまだ終わりは見えない。(だんだん歩き疲れてきたな…ちょっと休もう…)
ジャマにならなさそうな場所で壁にもたれかかって休んでいた。
「はぁー…こんなときチャーリーがいればな、」
「チャーリーってだれだよ?」
「うおぉっ?!びっくりした!もう、エースさん!突然現れないでくださいよ!」
「わりぃ、わりぃ、それでチャーリーって誰だよ?」
全然悪いと思ってなさそうなんですけど…びっくりしすぎて、危うくさっき食べたプリンたちをまた吐くとこでしたよ!なんてことは言わずに、エースさんの質問に答える。
「チャーリーはあたしの愛用してた自転車のことです…あいつがいればこんな広い船もスイスーイなのに…」
「あぁ、お前といっしょに落ちてきたやつか?それならあるぞ?」
「えっ?!まじですか!??どっ、どこにぃ!?」
「おま、ちょっ、ちかい!鼻息かかってるから!」
すみませんと離れれば、エースさんが少し顔を赤らめながら、ついて来いとつぶやくので後を追う。
「エースさん!顔が赤いですよ!意外に照れ屋なんですねー!かーわーいーいー!」
ニヤニヤしながらからかえば、デコピンを一発くらった。
「いたっい!あたしのかわいいおでこが変形したらどうするんですか!?」
「そんときは整形外科くらいなら紹介してやるよ」
「いや、どっちかっていうと費用のほうを出してほしいです」
「くだらねーこと言ってるうちについたぞ…」
ガチャッ…
くだらねーってひどい!でも扉の向こうにはたしかにあたしの大好きなチャーリーがいた!たよ!!マイスイートハニー!どこもケガはないかい!?」
チャーリーのいたるところを丁寧に確認したが異常はなかった!これでまたチャーリーと一緒に思い出が作れるんだね!
「よし!チャーリー!久しぶりにひとっ走りだ!ってことでエースさん…こいでください!」
「おれかよっ!?」
こうして、チャーリーと愉快な仲間たちの旅は続く…
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