食事中は静かにしましょう、これマナーです
(ふぁーあ…よく寝た…)
あれっ?あたしいつの間にベッドにいるんだ?昨日みんなの話を聞いてて…聞いてて…?あれれ、記憶がない…でもうっすらと誰かに抱っこされた気が…うーん…夢かな?まぁいいや!起きよう!
ガチャ…
部屋のドアを開ければ、そこにはあたり一面に青い海が広がっていた。
「うわぁー、あおい…、きれい…」
あまりのきれいさにしばらく見とれていたかもしれない、この景色がドアを開ければ毎日見られるなんて、まるでVIPみたいだ!
ぎゅるるぐぅううん゛
そういえばお腹すいたな、激しく空腹を知らせる素直なあたしのお腹…でもどうしたらいいんだ?食堂とかあるのかな?あたりをキョロキョロしていたら、廊下の向こうから見覚えのあるオレンジの帽子が!?
「エースさん」
手を振り、走ってエースさんのもとへ向かう。
「いま起こしにいこうと思ってたんだ」
「そうなんですか?!ありがとうございます!ところでエースさん…お腹ペコペコりんです」
「まぁ、昨日あんだけ吐けばな…よし、食堂に行こうぜ、おれも腹がへった」
だれが吐いたんですか!?とたずねれば、お前だよと軽くデコピンされた。くわしく昨日のできごとをエースさんから聞けば自分のバカさに恥ずかしくなった。
「ご迷惑おかけしてすんませんでしたぁああ!」
全力で土下座すれば、もういいからやめろよとやさしく微笑むエースさん…(あなたは神様ですか?)
「ここが、食堂だ…」
中に入れば、昨日の歓迎会みたいに騒がしかった。席につけば、
なまえ!おはよう!これ食うか!?
これはうまいから食え!
野菜もちゃんと食えよなっ!
とあっちこっちからあたしの皿に料理が盛られた。いやいやいや、こんなに食えないですよ!と隣のエースさんのお皿に受け流すあたし。
それから、わいわい騒ぎながらの食事だった。マルコ隊長とパイナップルを間違ったふりして、フォークで刺したり、案の定追いかけられたり、突然ピラフに顔面ダイブするエースさんに爆笑したり、笑いのたえない食事だった。
(ああ、笑いすぎてお腹いたい)
あんまりにも食べるのに時間がかかっていると、食堂のおっさん?コックさん?にさっさと食わねーと、片づけられねーだろテメェら!とバナナを投げられた。それがクリティカルヒットした隊員が泡をふいて気絶した。(ちょっ、バナナが凶器になっちゃったよ!)
食事中は静かにしようと心に決めた瞬間でした。
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