お父さんと娘
「なまえちゃん服のサイズはどう?」
「はい、ちょっと胸のあたりがブカブカだけど大丈夫です」
「いや、ちょっとじゃなくてかなりだろ」
「黙れ変態むっつり」
「だからあれはお前が…」
「あたしのせいにするんですか?男の風上にもおけないですね」
うるさいわね、いい加減にしないと殴るわよとジーナ姉さんに注意され、大人しくなるあたしたち(なんか怒らせたら怖そうだもんね)
「ところでエースさん、今からどこに行くんですか?」
「これから親父にお前を紹介するんだよ、あと各隊長たちにもな」
「うわぁお!どうしょう緊張する」
きっと彼氏の両親に紹介されるときってこんな感じなんだろうな、まぁ女は度胸だ!気にいられるように頑張ろう!
「さぁ、ついたぞ」
エースさんが扉をあけるとそこは何百、何千というくらいのものすごい数の人で賑わっていた。その中央に一人だけすごい威圧感のある、いかついけどダンディなおじさんが酒を飲んでいた。エースさんはその人の前にあたしを連れて行った。
「親父、こいつがなまえだ。今日から白髭海賊団の一員として迎えてやってもいいか?」
うわぁああ、なんか怖いよ。これが親父さんか…ああ、どうかイエスと言って。ふっと親父さんをみれば、バッチリ目があった。恐る恐るニコっと笑えばグララララっと豪快に笑いあたしの頭をガシガシと撫でてくれた(体がデカいだけにものすごい痛い、ハゲるー)
「ちょうど娘が欲しかったとこだ、今日からオレの娘になってくれるかなまえ?」
「はっ、はい!喜んで!親父さん!」
「よし、テメェら!今日から家族が増えたぞ!かわいい妹だ、仲良くするんだぞ!泣かしたらただじゃすまんぞ、グララララっ」
わかったぜ親父!
よろしくななまえー、
あとで飲み比べしょうぜ!
親父さんの一言にみんなにいっぱい声をかけられた。
見知らぬあたしをすぐに受け入れて、逆に娘になってくれないかと頼むなんて…あたしは親父さんの偉大さに涙がでそうになった。
「なに泣きそうになってんだよ」
「だ、だって…嬉しくて、」
エースさんはあたしの気持ちを察したのか、頭をやさしくなでてくれた(この優しさは反則だ)
「よし、次は隊長たちに紹介してやる」
「はい…でもその前に、」
あたしは親父さんの元へいきギュッと抱きつきありがとうとお礼をいった。
(グララララっ!娘ってものはいいもんだな)
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