はじめてのおつかいのはじまり、はじまり
「これをあいつに届けてくれい…」
「はっ?なんでおれが?」
「親父からだ…おれはいろいろ忙しいからな、」
「おれだって、昼寝して、飯食って、飯食って、飯食って…忙しいんだよ」
「ヒマじゃねえかよい!」
バシッと頭を叩かれ、マルコから手紙らしきものを乱暴に渡された(めんどくせえな、)まあ、親父のためだ!一肌脱いでやるか!
「じゃあ、行ってくるか…それでそいつは今どこにいるんだ?」
「知らねえよい」
「はっ?」
「旅しながら探せよい」
「急ぎの内容じゃねえのか?」
「中身はおれもわからねえが、島の2つや3つ旅でもしたら会えるだろい」
なんて、アバウトなっ!ここはグランドラインだぞ…そうそう探し人なんか見つかるはずねえだろ!マルコのやつ自分は行かねえからって!(髪型パイナップルめっ)
「はあ…わかったよ、行けばいいんだろ!」
「さすが、エース隊長だよい!あっ、お土産よろしく」
「調子のんなよ!パイナップル!」
「だれがパイナップルだよい!」
おまえしかいねえだろ!とマルコとギャアギャア騒いでたら、突然後ろに置いてあったタルの中から現れたなまえによってそれは終わりを告げた。
「あたしもエースといっしょに行く!!!」
「えぇ!?なまえ!?」
「なんでタルから出てくるんだよい!?」
「えっ?ちょっとタルと同じ気持ちになりたくて中に入ってたの!」
汗だくになりながら、誇らしげにいうなまえにおれはこいつが本物のアホだと改めて認識した。
「それはダメだ!危険すぎるよい」
「えぇー!いいじゃん!いいじゃん!あたしだって旅したい!」
「おまえなんかが海にでたら、即死だぞい!ほら、これあげるからおとなしく諦めろ」
そう言ってマルコ隊長はポケットからビスケットを取り出した(ちょ、カビはえてる…)あたしはそのビスケットをエースの口に押し込み、マルコ隊長に泣きついた(エースが後ろでむせてるけど気にしない)
「お願いマルコ隊長!あたしもいろんなとこ旅してみたいよ!この世界をいろいろ見てみたい!」
「…海はそんなに甘くねえんだよい」
「だってカビが生えたビスケットを食べちゃうくらいエースはバカなんだよ!あたしが守ってあげなきゃっ」
すると、むせて涙目になってるエースから思いっきりチョップされた(うわっ、頭が割れるぅう!)
「ごほっ、ごほっ…なまえあとで覚えてろよ!」
「痛いっ!暴力反対!」
「うるせー、そんなことよりマルコ…おれはなまえを一緒に連れて行くぞ」
「はあ!?本気かよい!?」
「こいつはこの船の上の世界しか知らねえ、もっといろんな世界を見せてあげるべきだ」
きゃああっ!神様!仏様!エース様!まさかこんな近くにあたしの味方がいるなんてっ!次はカビの生えてないビスケットをあげるからね!
「でもよいエース…」
「大丈夫だ、おれがついてるんだ!なまえを危ない目にあわせたりしない…」
あたしの頭をポンポンと叩き、女の子なら誰でも一度は言われてみたい台詞をエースはニカッと笑ってあたしに呟いた。
「何がなんでもおれがおまえを守ってやる」
そんなエースにちょっと、ときめいちゃったとか言わないんだから!でもこれからあたしとエースのはじめてのおつかいが始まるんだ!
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