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戻ってきた船の生活




「次の島はいつかな…」
「さあな」

手すりに寄りかかり、どんどん離れていく島を眺める(楽しかったな)隣のエースを見れば、あたしと同じように名残惜しそうにしている。(よし、ここは!)

「ほら、元気だして!これあげるから!また別の島がすぐあるって」
「ありがとよ…って、これ、おれがあげた雪男人形じゃねーか!?」
「男なら小さいことは気にするな」
「いや、いらねーよ」
「あたしだってこんなリアルな顔した人形いらないもん」
「人の好意をムダにするのか」
「エースだってあたしの好意をムダにしてるじゃん!」

2人で雪男人形を押しつけあっていると、むこうからマルコ隊長が歩いてくるのが見えた(これはチャンス)

「マルコ隊長!受け取ってー!」
「うわ?」

あたしは雪男人形を思いっきりマルコ隊長に投げた。すると見事にそれを避けたマルコ隊長…そして雪男人形は海にボチャンと落ちた(ああ…アーメン)

「なんで避けるんですか?いま尊い命がひとつ消えてしまいましたよ」
「あんなオッサン投げられたら誰でも避けるよい」
「ひどい、あれはエースのお気に入りだったのに」
「ちげーよ!!!」
「そんなことより、おまえらヒマだろい?ちょっと付き合えよい」

エースと何事かと顔を見合わし、マルコ隊長のあとについていく(いったい、何だろう)しばらくして、たどり着いたのはあたしの生きる原動力を生みだしてくれる食堂、マルコ隊長に続き中に入れば…そこは真っ暗だった。

「暗…ってか、こわっ!」
「うお、なにしてんだよ、おまえら…ろうそくなんか持って」
「「ようこそ、海賊の怪談へ」」
「さあ、なまえとエースの分だ」

マルコ隊長にろうそくを渡されるあたしとエース(ってか怪談って!?学校の怪談的な!?)いや、ちょっと待ってよ!

「無理無理無理無理!あたし幽霊とかまじ怖いんだから!お風呂入れなくなっちゃうよ?いいの?あたしから異臭出ちゃっても?みんな石鹸の香りのする女の子のほうが好きでしょ?!」
「なまえ…女は度胸だよい…」
「なにそれ、いつもは清く正しく美しくとか言ってるくせに」

エースも何か言ってよ!と振り返れば顔を青くして動かない(反論できないほど怖いのか!?そうだ、エースも怖がりだった)すると、マルコ隊長にシットダウンと言われなぜか素直に座ってしまった、あたしとエース(しまった、)そして、あたしたちの人権を無視した海賊の怪談ははじまったのだった…こいつら死んだら呪ってやる!とくにパイナップル!




あきゅろす。
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