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人間はやっぱり地上から離れて暮らしてはダメなのよ




「うっひょひょ!久しぶりの地面!母なる大地よ!偉大なる大地よ!」
「恥ずかしいからやめろ!」
「どうせ、あたしは船の上しか知らない田舎者ですよ」
「いや、田舎者っていうより変質者のほうだろ」

(なぬ、失礼なっ!)でもほんとに地面を歩いてるんだよね!久しぶりすぎてテンションがハイだよ!うっひょひょひょ!それにしても、おっきい町だなあ…。

「あっ!限定パイナップルアイスだって!マルコ隊長味か、」
「うわっ、マルコ味とか…まずそうだろ」
「いやいや、パイナップルを馬鹿にすんなよ!」

ってことで、限定アイス2つくださいとアイスを頼むあたし。アイスを受け取り近くのベンチに座りエースと並んで食べる(おおお!パイナップルうまい)

「ねえ、これからどうする?」
「お前が行きたいとこに付き合うぜ?買いたい物とかないのかよ?」
「買い物は明日ジーナ姉さんと行くんだ!女同士のが楽しいでしょ」
「そっか…なら、今日はこの町をとことん遊びまくろーぜ」

ナイスアイデアとばかりに、イエッサーと勢いよく敬礼したら手がすべってしまい、アイスがひゅーんと飛んでいってしまった。

「イヤァアアアアア!そんな、まだ半分も食べてないのに、最悪、もう生きていく自信がない…」
「お、おい、そこまで落ち込むなよ」
「無理、ムリ、むり、MURI!あたしアイスが世界で一番好きなのにィいい」

あたしのバカ、バッカ!と泣きながら自分の手を叩いてると、何事かと人が集まりだしてきた(でもそんなの気にしてるヒマはない)すると、エースがあたしを担いで走り出した。

「ちょ、ちょっとエース!?」
「少し我慢しろ、海軍がいた…なるべく騒ぎは起こしたくないからな」

ゆっくり町も楽しめねーだろ?とニカッと笑うエースに不覚にもときめいてしまった。でもダメだ!こいつは貧乳をバカにする男!(彼氏にするなら貧乳まで愛してくれる人って決めてるんだから!)

「っていうか、もう大丈夫じゃない?けっこう町はずれに来ちゃったよ?」
「うわ!ほんとだ、ここどこだよ!?」

見渡すと牧場のようなものがあり、牛や馬、ヤギたちがいて、大草原が広がっていた。地面に降ろされ、その雄大な景色を360度回転して眺めた。

「クララー!ペーター!」
「はっ?!」
「ごめん、無性に叫びたくなった」

それにしても、気持ちいいな!うーんと背伸びをしてその場に大の字に寝転がった!エース空がきれいだよと言うとエースもあたしの隣に寝転がった。

「なんか、町もいいけど…こんな風にのんびりするのもいいね」
「だな!草の匂いとか久しぶりだ」
「でもくさいね、草だけに…ぷっ」

おもしろくねーよとチョップされたが、大自然の中にいるとそんなことされても、全然怒る気もしなかった(痛いけどね)

「ふあー、眠くなってきた」
「寝たら置いてくぞ」
「あたしのことほっとけないくせに」

はっ!?言い返そうとガバッと起き上がれば、なまえはもう寝息を立てていた。(チッ、なに照れてんだおれは)それにしても、気持ち良さそうに寝やがる…、おれも眠くなってきた、










(うん?あったかい…ってえぇええ?!)
なぜかエースに抱きしめられているあたし!顔、顔が近いよ!離れようと必死にもがけば、逆にどんどん腕の力は強まるばかり(はあ…、もういいや)エースが起きるまでの間、抱き枕となっていたあたしはそばかすの数をかぞえたり、まつげの長さを観察していた。そして目が覚めたエースと目があった瞬間、寝込みを襲うんじゃねーと頭突きされた(ちょっと、あたしかわいそうじゃない?)




あきゅろす。
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