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乙女心をもてあそぶなんて、月にかわっておしおきよ!




「おっ、これもうめえなぁ」
「あっ!それ狙ってたのに!」
「早い者勝ちだろ!」


バレたらマズいのでテーブルの下に隠れながら、冷蔵庫からあさってきた夕飯の残りや、どこから持ってきたのかお酒まで並べて、あれからエースさんと2人だけで夜食という名の晩餐会が行われている。

「なぁなまえ、前から言おうと思ってたんだがな…」
「改まってなんですか、エースさん?」
「それだ!それ!その敬語とエースさんっていうのやめろ」
「えっ!?いきなり無理ですよ!」


いきなりじゃねー、おれは前から思ってたんだとほっぺたをつねられた。


「いひゃいれす、はなしてくだひゃいよ」
「イヤだ!おまえが敬語をやめるまでやめねー」

さらに強くつねられ、あたしはほっぺたが取れるかと思った!まじで取れたらホラーだな!

「わかりまひた…エ、エーシュやめて」
「よし、わかればいいんだ」

ああ、ジンジンする。ほっぺをさすりながらエースさん…いやエースを睨めばおでこにチョップされた。

「もう、痛いよ!」
「なんかお前イジメるの楽しいよな」


ちくしょーバカにしやがって…ムカついたので、エースのお酒を奪って飲んでやった(うわぁ、まずい)やっぱりお酒よりはジュースだな…


「あっ、間接キスだな」
「ぶぅうううーーー!!!」
「うわっ!きたねぇー」
「だって、そんなこと言うから…」


なに意識してんだよー!なんて笑いながら言われたのに、カァーと顔が赤くなっていくのがわかる(あたしのバカ…)


「なまえ?」


無理無理無理無理!いまエースの顔なんてまともに見たらバカにされる!なまえ…ともう一度あたしの名をつぶやくと、うつむいてるあたしの顔をエースが自分のほうに向ける。えっ?ちょ、ちょ待って!どんどん近づいてくるエースの顔(もしかして、キスされる!?)


ガツン!




「いったァあああい!」
「はははっ、キスされると思ったか!?」

思いっきり頭突きされて、痛がるあたしをみて、お前やっぱりおもしろいなぁなんて腹をかかえて笑い転げるエースにあたしの怒りのボルテージは爆発した!


「乙女心を…もてあそぶんじゃねェええ!!!」



どぉーーん!



あたしの怒りの右ストレートをくらわせるとエースは鼻血をだしながらふっ飛んだ。あたしのときめきを返えせ!気絶してるエースを放置して部屋に戻った。朝まで気絶していたらしいエースは、盗み食いしたことがバレてコックさんからは左ストレートをくらってた。しばらく、エースの両頬には殴られた後が残っていた(ハハッざまぁみやがれ!)



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