毎週月曜日は、
(あっ、今日ジャンプ発売日だ!)
その事実に気づいた1時間目の授業終了の5分前、あたしはジャンプ仲間である4人に「次の休み時間ジャンプ」とだけかいたメールを一斉送信!(ちなみにジャンプ仲間はルフィ、ゾロ、キッド、ロー)ナミとボニーはファッション雑誌派らしい…あたしも雑誌は読むけど、ジャンプは別じゃん?あの2人は人生を損している!(そんなこと怖くて言えないけど)
キーンコーンカーンコーン
闘いのゴングが鳴り響く!学校目の前にあるコンビニまでダッシュして3分、休み時間は10分…でも次の授業はシャンクス先生だから、10分は遅刻しても大丈夫だ(いつもせんせーは遅れてやってくるから)よし!レッツジャンプ!
「よし、野郎共!ジャンプいくぞぉお」
「そんな気合いいれんなよ」
「うるさいマリモ!っていうか、ルフィはなんで飛んでるの」
「なまえがジャンプってメールしたんだろ、だからジャンプしてんだ(どーん)」
「ばっかん!ジャンプはジャンプでも週刊少年ジャンプだ!」
ほら、行くよ!とダッシュで駆け出すあたしの後ろをついて来る男4人、周りから見たらおかしい光景なんだろうな(BGMはサザエさんのエンディングでよろしく)
「おれ学校来る前に立ち読みしてきた」
「はっ!?キッドの裏切り者…このヤンキーめっ」
「じつは、おれも読んだ」
「えぇええ!ゾロまで…」
「ししし、おれも読んだぞ!今週は…」
「うわぁあバカルフィ!ネタバレ禁止!」
なにみんな読んできたの?あんなに月曜日はみんなでジャンプを読みに行くって約束したのに…あたしたちの友情はにせものだったの?!いや、ちょっと待て、まだローがいる!
「ローも読んだの?」
「いや、まだだ」
「おぉ!心の友よぉお!」
「昨日ソラちゃんの新作「放課後ヌレヌレ」見てたら寝坊したんだ」
「しね」
やっぱりローは変態だった…こいつはもうジャンプよりも官能小説読んだほうがいいと思う!だけど、ロー以外はジャンプ読んだのになんで一緒に来てくれたんだろ…はっ!もしかしてあたしのため?いやん、みんな優しいじゃん!なまえちゃん照れちゃうぞ!女の子1人でジャンプ読むの恥ずかしいもんね!あの立ち読みしてる間からジャンプをとる瞬間がちょっと苦手だったのあたし!
「はあはあ、やっと着いた」
ダッシュしながら、しゃべってたせいで体力のないあたしはへばってるのに、男4人は涼しい顔してコンビニへ入っていく(あたしにも筋肉わけろ)息を整えて、雑誌ゾーンへ行くとローしかいなかった(あとの3人は?)まわりを見れば、おにぎりや弁当を選んでいた…うん、これはもしかして…、
「あたしのために一緒にコンビニ来たんじゃないの?」
「おれは昼飯買いに来ただけだ」
素っ気なく言い放ったマリモに続き、キッドとルフィを見れば同じく!とか言っちゃってるし…そしてちゃっちゃと会計をすませ、遅刻すんなよ!と言い残し3人は学校へ帰っていった(裏切り者!)
「はっ!?そんなことより」
ジャンプだ!ジャンプ!とローのとなりに行きジャンプを探すが…ない!もしかして!バッと横にならぶ人たちの手元を見ればみんなジャンプを読んでいた!(でもなんで?いつも余るくらいあるじゃん…なんで今日だけないの?)
「なまえ、いっしょに見るか?」
「えっ?いいの!?」
「ほら、」
「ローありがとう」
めずらしく優しいローにちょっと胸きゅんしてしまった!いつも変態ってバカにしてごめんねと心の中で謝り、あたしはローに寄り添いながらジャンプを読んだ。
月曜日はみんなでジャンプ
「ねえ、腰の手はなに?」
「いや、このほうがカップルぽいだろ?」
「セクハラで訴えるよ!」
「嬉しいくせに」
「きもい」
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