さまざまな欲求、 久しぶりにバイトが一緒になったなまえに突然話しかけられた(おい、いまレジしてんだよ) 「あたし非常に気になったことがあるんですけど…」 「あっ?なんだ…598円です」 「パウリーさんってエース先輩と仲いいんですか」 「はっ?…ちょうどですね、ありがとうございました」 「だって、学校とかでいつも一緒にいません?写メとか見返すとパウリーさんらしき人がかなりの確率で写ってるんですよ」 写メ?いったい何のことだと思ったが、確かにおれはエースと同じクラスだし、なにかとカクも3人でつるんでるなと思った(それにしても、客とこいつを相手にして…おれって器用だな) 「おまえエースのこと知ってるのか?」 「えっ、あっ、まあ…一応」 おい、まじかよ!?なぜ顔を赤らめる!なぜ声が小さくなっていくんだ!(カクのやつショックうけるだろうな) 「好きなのか?」 「ち、ちちちがいますよ!そんなんじゃないです…なんていうか、アイドルとファンみたいな?」 カクと同じこといいやがった…つまりは憧れか?すると、おでんをひっくり返しながら突然語り出すなまえ。 「エース先輩かっこいいですよね、寝るときはスウェットで暑いときは、上半身裸らしいですよ、風呂上がりはべたに牛乳一気飲みらしいです。ちなみにパンツはボクサー派らしいですよ」 「……なんでそんなこと知ってるんだよ」 「あたしの情報収集なめないでください」 「いや、むしろドン引きだ…おまえストーカーかよ…鳥肌たったぞ」 「なっ!失礼な!ストーカーじゃありません、ちょっと相手を知りたい欲求が人一倍強いだけです」 いやいや、限度があるだろう…エースもかわいそうにな、変なのに狙われちまって。 「いつか訴えられろ」 「いや、バレないように上手くやったら大丈夫だよ」 「うおぉお!?店長!あっちぃいい!」 いきなり現れた店長に驚いて、おでんを勢いよくひっくり返したなまえは汁が顔にはねて熱がっていた…すると、あのセクハラ親父がとんでもないことを始めた。 「今日のなまえちゃん日記…おでんの汁が顔にかかって慌てている、かわいいな…もしも僕の精子…ゴホン、ミルクをかけたらどんな顔をするんだろう、想像するだけで体があつくなる、ハァハァ」 よし、と小さな手帳にメモする店長…あまりの衝撃に持っていたお玉を落とすなまえ(完全にフリーズしてる)、理解するのにしばらく時間がかかったおれの脳。かまわず話し続ける変態約1名… 「だーかーら、こんな風に迷惑かけないで自分が楽しめれば訴えられることなんてないんだよ」 想像力も豊かになるし一石二鳥、いや…ついでに欲求不満も解消できるから一石三鳥だなと笑い出す変態。 「この人間のグズがっ!死ね!死んでしまえ」 「キモイキモイキモイキモイ!あたしをそんな目で見るな!訴えてやる」 「ちょ、パウリーくん、ヒモはやめて、痛いよ!手が変な方向に!なまえちゃん熱い!熱いから!おでんの汁はやめて……でも僕SMプレイに憧れていたんだよね(ボソッ)」 「……おい、今すぐ110番だ」 「イエッサー!!パウリー店長」 「ちょ、なまえちゃん!店長は僕だよ!」 「「だまれ」」 「あん、言葉攻め」 「「ちがう」」 人の嫌がることはやめましょう 「あたし、これからは堂々とエース先輩をストーカーする」 「やっぱりストーカーだったか、」 「まちがった!エース先輩のファンクラブ会長になる」 「……」 ≪≫ |