ストロベリーの魔法
「うわぁ!おいしそう!あたし苺のタルトだいすきなんです!」
「それゃあ、よかった!なまえちゃんのためならおじさん頑張っちゃうからね」
「ありがとうコックさん」
「じゃあ遠慮なくいただきまーす…うーん、おいしい!」
良かった良かったとあたしの頭をなでて、食堂から出ていくコックさん。3時のおやつはいつもあたしのためにデザートを用意してくれるのだ。
「おっ、なまえいいもん食ってるな!」
「あっ、エース隊長!一緒にいかがですか?」
コックさんと入れ替わりにやって来た隊長にタルトを取り分けて差し出すとありがとよと嬉しそうに笑う(この笑顔が好き)
「うまいなー」
「そうですよね!あたし毎日3時のおやつが楽しみでしょうがないんです」
「毎日作ってもらってるのか?」
あっ、いけない!3時のおやつはコックさんとの秘密だった。でもエース隊長にならいいよね?
「はい、コックさん優しいから…でもみんなには内緒にしてください」
「ああーあいつなまえのこと娘みたいに可愛がってるからな」
よし、秘密にしておいてやるよ!とにかっと笑いタルトを口にいれる隊長(あっ、ほっぺにクリームが…)
「隊長ちょっと失礼します」
「あ???」
「はい、取れました」
「わりいな…ん、あまい」
クリームを指でとってあげれば、いきなりあたしの腕をつかみ、そのクリームがついた指先を舐める隊長(えっ、ちょっ!?)
「残したらもったいないもんな!」
「あ、はい…そうです、ね」
あまりの恥ずかしさに、あたしの心臓はドキドキが止まらない!顔がどんどん熱くなっていく!隊長の顔が見れない!
「なあ、なまえ?おまえ顔がいちごみたいに真っ赤だぜ」
「!!?」
反論しょうとして思わず、顔をあげれば何かを企んでいるように笑う隊長。席を立ち、あたしの隣に座ると耳元でこう呟やかれた。
「おまえも食べていいのか?」
「!!!?」
ストロベリーの魔法
「ちょっと隊長なに言ってるんですか!?」
「だって残したらもったいないだろ?では、いただきまーす」
ちゅっ
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