世界でいちばん、幸福な日
「エース?」
「………」
「あほエース?」
「………」
「エロ、バカ、まぬけ、そばかす…」
「グー…、グー…」
つまんない、せっかく2人でいるのに寝ちゃうなんて…エースのバカ!いびきなんかかいちゃって爆睡してるし…そりゃ昨日任務から帰ってきて疲れてるのはわかるけど(ちょっとくらい、かまってよ)よし…暇だからイタズラしちゃお!
「あはは、かわいい」
出始めにエースの足の爪に真っ赤なマニキュアを塗てみた…そしたら案外かわいかったので、調子にのってラメものせてあげた(うん、プリティー)次は前髪を三つ編みにしてリボンのピンでとめてあげた(おっ、こっちもかわいいじゃん)ついでに化粧もしてエース子ちゃんにしてあげようと思ったけど、ぐっすり寝むるエースを見てたらあたしも眠くなってきちゃった。
「おやすみ…」
エースのお腹を枕代わりにして、エースの寝息に合わせてあたしも呼吸したらあっという間に夢の中だった(いい夢みれますように)
「おい?なまえ?」
「スースー…」
やべっ、ちょっと拗ねる姿がおもしろくて寝たフリしてたのに…あいつさんざんおれにイタズラしたら寝ちまいやがった(しかもおれの腹を枕に)せっかく久しぶりになまえに会えたのに(寝るなよなバカ)まあ、寝たフリしたおれも悪いけどよ。
それにしても、好き放題やりやがって…おれは前髪のリボンのピンをなまえにつけてやった(やっぱりこっちの方がかわいいな)でも足のマニキュアは落とせないな…あとでなまえにどうにかしてもらうとして、おれもこいつで遊んでやろう。
「やらわけーな、」
なまえのほっぺを引っ張ればおもしろいくらい伸びるし(モチみてえだ)、耳に息を吹きかければ、くすぐったそうに体をよじる…鼻をつまめば苦しそうに眉をよせる、その仕草や表情がいちいちおれのツボだ(やべえな、こんなにこいつに惚れてるのか)なんだが照れくさくなったおれはなまえの髪を撫でておでこにキスをした。
「いい夢みろよ」
おれの腹に眠るなまえを抱き寄せ、いつものようにおれの腕の中に落ち着かせたら、なぜか安心しちまったおれも夢の中へと旅立った。(たまには、こんな風に過ごすのも悪くない…)
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