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罪な煙と本気の赤と。2




疲労感と、喪失感と、絶望感と。

そんな感情に苛まれる。


―――シャンクスに抱かれた。

そのことが、頭から離れなくなっていた。

おれはシャンクスに憧れていた。かっこよくて、強い。好きだった。

だけど、恋愛感情には繋がらなかった。その好きと。スモーカーへの好きは。まったくの別物だ。


とぼとぼと、街を歩く。

シャンクスとの件があった孤島から少し離れたところに位置する街だ。
それなりに人で溢れている。

その中に、正義の文字が見えた。

煙をまとって、白い髪に。
間違いなく、スモーカーだ。

確信したおれは、バレない程度に、スモーカーの後を追った。



しばらく経った。スモーカーは、何も変わらずに忠、淡々と歩いている。
気が付いたら、周りは路地裏にみたく薄暗い。

なんて考えていたら規則正しく踏まれていた足跡は途切れた。
ついていっていた彼がこちらをみる。慌てて隠れようとするが、それが無駄な行為なんて言うのはすぐにその場の空気で読み取った。



「いつまで、追ってくる?」

「…気付いてたのか?」

「そんな下手くそな尾行じゃ誰だって気付く。」

「…」


いつものように冷たい声色。冷たい言動。

―――慣れてるけど。

慣れてるなだけど、シャンクスが言っていた、あの問いかけが頭を過ぎった。

『届かなくても大好きな奴』

まさしくスモーカーだった。

おれは海賊で、相手は海軍なんだ。届く事なんて、繋がる事なんて有りはしない。


「スモーカー…」

「……あ?」



「…。おれのこと、どう思う?」


結果なんて知ってるんだ。どうせ、性欲処理。だけど、心の隅では期待。


「どう…?……まぁ、必要だな」

「必要…?」

嬉しいはずの回答のはずなのに。なんだこのイライラは。
おれはそれ以上の答を求めているんだ。

届くはずもない。届くはずない…。シャンクスは?

シャンクスだったら届くの?

あ。

―――比べた。おれは、秤に掛けた。


「スモーカーが欲しいのは、おれじゃない
 どうせ、どうせおれは性欲処理だろ?」


「…エース…!!」

「…った!!」

勢いよく、壁に押しつけられた。
最近こんな事が多いと、心の中で自嘲気味に笑った。

「お前、勘違いしてねぇ?」

「…え?」

「俺は、お前を愛してる。性欲処理なんて一度も思った事ねぇよ」

最初は何を言っているのか分からなかった。

だって、スモーカーはおれを見ていないから。
セックスの、時だって。おれを見ていなかったのに。
あれはおれの勘違い?それとも。

いま、スモーカーがウソをついている?


全部信用できなくなってきた。

どうすれば、いいんだろう。


信用できないなら。
証明させる。


「じゃあ、抱いてよ」


―――今度は試すのか

(こんなはずじゃ、なかったけど)
END

まだ続くんだな!!

めんどくせぇくらい中途半端な長さみたいな感じの長編(中?)
多分。





あきゅろす。
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