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嫉妬? 独占欲?…?






最近。エースが他の男と話しているのを見ているとイライラする。いや。話すのなんて、まだ可愛いもんだ。
エースは普通に抱きつく。
こないだもサッチに抱きついていた。挙げ句の果てには、後3センチ余りで唇が重なるくらい。近かった。

これはエースなりのスキンシップなんだと俺は自己納得してる。ただ、好きな相手にやっている行為だなんて思いたくないからだ。

ただな。こう何回も見せつけられると(たまたまマルコが居るところで抱きついたりする)胃が痛くなる位つらい。


おかしいよな。
この感情は大体見当が付く。


嫉妬だ。


抱いたらいけない感情だ。
仲間に対してならなおさらだ。

エースは誰にでも尻尾を振るようなやつだとわかっている。
エースにどうこうすんな、なんて恋人じゃないんだから、言う権利なんざ無いけどさ。

前までは、俺に懐いてくれていた。嬉しかった。単純に。
でも、今は違う。今は……彼の眼中に俺はいない。第一、俺をそういう対象で見てるなんかすらも分からない。

でも今は、目に見えて分かる。


悔しい。とても。

―――なんでサッチなんだ。


――――俺は…最低だ。


「よぉ、マルコー。さっきからさーおれのことばっか見ちゃってさぁ。惚れちゃった?なんてな。あはは」


エースってば顔が真っ赤だ。
それにろれつが回っていないようにも思えた。

そういえば俺が自分の中に滅入ってたとき、サッチか誰かと酒を飲んでたな。

―――また、サッチか。

そんな言葉が頭をよぎった。
すぐに掻き消した。


――惚れちゃった…ねぇ。

この勢いで、言えたらどんなに楽か。

もういっそ、この勢いで言ってしまおうか。そしたらつらくなくなるのかよい?


間を置く。エースも異変に気付いたみたいに、眉を上げた。

「マ、…」

「惚れたみたいだな。」

「…え、」

「俺はお前に惚れてるよい」


「あ、………え。…ごめ、ん」


そういってエースは駆けていった。

全てが。 終わった気がした。


なんで俺は馬鹿なことをしたんだろう。何で俺は…。
大人のくせして、歯止めがきかない。エースを悲しい顔にしてしまった。

――――情けねぇ。


ひどく、つらくなって。その後。朝が来るまでふて寝した。


(その感情に逃れるが故逃した君)
嫉妬? 独占欲?…?

END

失恋マルコを書いてみたかった。
エースの事となると何も見えなくなればいい。
って思いました。

因みに、エースはマルコのこと好きなんですね、実は。
恥ずかしさ故に逃げちゃったんです。

何で悲しい顔をしたのかは、ご想像でどうぞ←人任せ


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