あなたに近付く恋心。
「起きた?」
未だに寝ぼけ眼のマルコは自分のそばにいたらしいエースを視界の隅に入れる。
「悪い、寝てた」
ふぁ、と欠伸を一つ。
仕事でそうとうな疲労を抱えているマルコにはこの欠伸が何回目かすら分からない。
それ程、欠伸を繰り返した。
まだ眠気が覚めていない。
「いいよ、疲れてるみたいだし。…飯、ありがとう」
「あぁ、いいよい、あれくらい」
飯を作ったという記憶が曖昧だ。
ふと時計を見やると10時00分を指していた。
帰ってきてあれこれして寝たのが7時00分とするとかなりねたらしい。
そういえば、腹も減っている気がする。
ぐぅー…
静寂が広がる部屋に腹の虫が鳴く。紛れもなく、空腹を伝えている。
その知らせはエースの耳にもしっかり入った。
「あー…腹、減ってる?…何か作ろうか?……ただで泊めて貰ってるし」
「悪いな。頼むよい」
気を使わせたなとマルコは少なからず、罪悪感を抱く。
罪悪感−−?
ふ、とマルコはエースを見る。エースは黙々とマルコのためにと調理をしている。
――なんで、罪悪感を感じたのだろう。
――エースを拾って来たのは、おれなのに。
「………いい?」
「マル……が…いい?」
「マルコ!?」
「えっ!!あっああ、すまん……、で?」
「ふぅー。うどんとそばどっちがいい?」
「あ、そばで」
自分の中に入り込んでいた。
好きで拾って来たのはおれだ。心配して拾って来たのはおれだ。
死にそうで道にぶっ倒れてたのはあいつだ。
抱けといったのはあいつだ。
「なんで、拾ったんだ」
「え?」
「なんでもない」
「……ふーん。」
(一目惚れとは気付かずに)
2話目にしてカオスに^q^
1話目が長すぎたんです。
すみません。
長らくお待たせしましたよ。
読んで下さってる方も少ないかもですが、頑張ります!
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