届きもしない愛の囁き。
「マールコ」
「マールコマルコー」
呼んでも呼んでも、反応しない。さっきっからこの調子だ。
何回目かな呼んだの。と思えるくらい、たくさん呼んだってのに、マルコはおれ何かよりも書類がお好きなようだ。
とか言っても、一方的に好きなのはおれなんだけどさ…。
マルコは、ここ白ひげ海賊団の中でも優秀で。親父の右腕みたいなもんだ
。
おれなんかじゃ比べものにならないくらいすごくて、強くて、かっこいい。
そんなマルコはいつまでもガキみたいなおれを可愛がってくれた。
…そこからだ。おれの気持ちが一人歩きしているのは。
悔しいから、もう一回読んでみる。
「マールコ」
反応しないだろうけど…。
「…なんだよい、さっきから」
あ、反応してくれた。
「マルコー」
「だからなんだって。」
顔をこちらに向けてないのをいいことに。
おれは届くはずもない言葉を
静かに呟いた。
(好き、大好き)
届きもしない愛の囁き。
END
エースが乙女すぎた。
でもかわいい。何これ。死ぬ。
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