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小ネタ(南北朝)
鳥籠(道誉→尊氏)※シリアス
※先生!道誉が尊氏不足で病んだみたいです。



「高嶺の花ってのは、尊やんみたいな存在なんだろうな」

そう呟いた道誉に、円心は持っている盃を投げたくなる衝動を何とか抑えた。
ここでの流血沙汰は尊氏に余計な心配をかけさせるだけだ。ましてや、この変態の心配なんてさせたくない。
そんな円心の葛藤を知らずに、道誉は続ける。

「どんなに手を伸ばしても手に入らない、本当…どうしたらいいんだか」
「どうして尊氏さんが欲しいんだ?」
「綺麗なのに汚いから、かな?」
「矛盾してるな」
「だよね。でも本当にそうなんだから仕方ないじゃない」

あんな綺麗で汚いなんて、お目にかかれないんだから。

「籠に入れられたらいいんだけど、尊やんは籠の鳥が似合うようで似合わないんだよ」
「…籠に入れたら、あの執事さんはお前を許さないだろうしな」
「分かってないなぁ、円さん。執事さんだけじゃないんだよ」



尊やんに狂った人間は、皆して自分の作った籠に入れたいと考えているんだよ。
だから独り占めなんてしたら、尊やんは羽を切られて飛べなくなってしまうんだよ。

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