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小ネタ(源平)
感情論(清盛)※シリアス
※「教育論」の清盛ver
…というか清盛がパパの教えをどう受け止めてるかの話。



―盛国、私はおかしいのかな。

―どうしましたか?

―義朝がね、私が父から教えられたものは違うんだって。

―…それは。

―平家を悪く言う人は敵じゃないの?悪く言うのはいけない事じゃないの?

***

清盛には父から刷り込まれた言葉がある。それは「平家を侮辱、危害を加える者は潰せ」である。
この教えは、悪癖として一部には嫌悪されている。
しかし清盛には分からなかった。何が悪いのかと盛国に聞いたが、盛国は困惑するだけで教えてくれなかった。

「…私は間違ってるの?」

平家の繁栄を願うのは事実だ。
だから父の言葉に従った。
叔父を斬り、影で薄情と罵られても気にしなかった。

(けれど、義朝は…)

小さい頃からの「友」は、それを痛ましそうに見ていた。
父から「源氏は敵となりかねない」と忠告され義朝と会うのに難色を示されても、清盛は「友」を選んだ。
弟を侮辱した相手を「言葉」に従い徹底的に叩き潰しても、義朝はそれをやんわりと諌めた。

清盛にとって、義朝は「友」であった。
失いたくない「友」であった。

(なのに、どうして…)

「友」は信西を殺した。
清盛の「友」を殺したのだ。
義朝は「敵」になった。

***

(源平は相容れない)
(そう君は溢したけれど、私と「友」だったのは何故?)
(ただの気紛れだったの?)
(…そうだと言うなら、私は君を「敵」にする)
(平家の「敵」は潰さなきゃ)

(それが、父の教えだから)

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あきゅろす。
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