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mine
甘い猫なで声。
そんな声出さないでよ。話し掛けないでよ。触らないで。
あたしの彼に。

静かな部屋。いつもより少し距離を置いて座る。
同じクラス、恋人同士なのに、制服を着てるとき、私たちは言葉を交わさない。
「なーに拗ねてんだよ。」
「拗ねてないしねー。」
彼は特別かっこいい訳でも、もてる訳でもない。
第一、彼は人が集まるような性格ではない。

「最近、川野さん、うちのクラスによく来るね。」
「あぁ。」

彼の様子を横目で窺おうとしたら、彼と目があった。
慌てて目を逸らしたけどまだ視線を感じる。
「なによ」
「川野さん、彼氏いるよ」
笑ってそう言われ、自分の顔が赤くなったのがわかった。

「あ、明日一緒にかえろっか。」


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